NIKEの語録
- 「プロセスより結果がすべて。ルールに逆らえ」
- 「常に攻めの姿勢で」
- 「警戒すべきもの、個人的な野望」
- 「あるもので賄え」
- 「正しい行いはおのずから利益を生む」
ナイキ創業者フィル・ナイト 自伝に「SHOE DOG(シュードッグ)」がある。
ナイキの「JUST DO IT」の由来
囚人が処刑される時に最後の言葉を聞かれ「JUST DO IT(やればいい)」と答えたことが由来。
NIKEの社名
- NIKEでなく「ディメンションシックス」という候補があった
- コンサルタントに4文字がいいと言われた
- NIKEのロゴは、1971年 キャロライン・デビットソンが35ドルで描いた
1984年バスケットボールシューズのシェア
- コンバース 54%(1908年創立アメリカ)
- アディダス 29%(1920創立ドイツ)
- ナイキ 17%(1964創立アメリカ)
1984年のアディダスとコンバースとナイキ
adidas | ラッパーはアディダスを着てMVを撮り、若者はアディダスを着てブレイクダンスする |
convrtse | NBAオールスターでマジックが履くシューズ |
NIKE | ジョギングシューズの会社 |
Run-D.M.C.(ラン・ディーエムシー)
1984年、adidasがテーマの曲が入っているアルバム「Run-D.M.C.」がミリオン・ヒットとなり、ヒップホップのアルバム初のゴールド・ディスクを獲得。
1984年 NIKEの現状
- バスケ部門 予算は3人と契約で25万ドル
- 赤字で、社員の1/4をリストラ
- 役員会はバスケ部門の廃止を求めている
モーゼス・マローン
- ナイキは母親のメアリー・マローンを通じてモーゼス・マローンと契約していた
1984年 NIKEのバスケ部門と陸上部門の差
1983年 ランニングシューズの半分はNIKE。オリンピックで、NIKEのシューズの選手が金を4個、2億足売れ、9億ドルの収益があった。
ランニングシューズ | 日常でも履く |
バスケシューズ | プレーの時しか履かない |
NIKEの戦略会議/1984年NBAドラフト
- 予算は25万ドル
ドラフト選手 | 現状 | 指名チーム |
---|---|---|
1位アキーム・オラジュワン | NIKEは履かない | ヒューストン・ロケッツ |
2位サム・ブーイ | コンバース | ポートランド・トレイルブレイザーズ |
3位マイケル・ジョーダン | アディダス | シカゴ・ブルズ |
4位サム・パーキンス | 不明 | ダラス・マーベリックス |
NIKEは、5位から20位の中から3名と契約したい。予算は3名で25万ドル。
ドラフト選手 | 会議の意見 | 指名チーム |
---|---|---|
5位チャールズ・バークレー | 口が悪い | フィラデルフィア・76ers |
6位メルビン・ターピン | 候補? | ワシントン・ブレッツ |
8位ランカスター・ゴードン | ルイビル大 | ロサンゼルス・クリッパーズ |
16位ジョン・ストックトン | 野心的 | ユタ・ジャズ |
18位バーン・フレミング | ジャンプショットの銘酒 | インディアナ・ペイサーズ |
会議の結果、NIKEと契約を希望NBAの選手は決まらず。
ソニー・ヴァッカロのマーケティング戦略
- マイケル・ジョーダンと契約したい(高すぎる・予算がない)
マイケル・ジョーダンについてバスケ好きの店員に聞く
- サム・ブーイはオラジュワンには劣るが好き
- マイケル・ジョーダンはガードだろ?必要ない。平均17得点なんてNBAで10得点程度。チームもGMもチームを変える程ではないと。優勝決定戦で決勝点をあげてなきゃドラフトでは下位だ。背が低すぎる。
ソニー・ヴァッカロのひらめきと確信
ラケットのCM
アーサー・アッシュは、1969年からヘッド社と共同開発した「アッシュコンペティション2」でウィンブルドンを制する。
エースのジェームズ・ウォージーとマイケル・ジョーダン
1982年ドラフト1位のジェームズ・ウォージー、1点差で負けている。ウォージーをおとりも使い、ジョーダンがシュートを打った。監督ディーン・スミスはジョーダンの偉大さに気づいており、ジョーダン中心に作戦を立てていた。
ソニーの決断
- ジョーダンは偉大
- 3人と契約する必要はない。ジョーダン1人だけと契約する
- 彼が靴(ジョーダンのためのシューズを作る)
ジョーダン1人だけと契約する問題
- CEOフィル・ナイトの説得できるか?
- 上場企業であり、役員会の同意が必要
- マイケル・ジョーダンはアディダスのジャージが好きで、NIKEとは契約しないと言う
マイケル・ジョーダン獲得の3社の戦略
マイケル・ジョーダンの代理人 デビッド・フォーク
- adidas ジョーダンにオファーする
- converse 1位選手を獲得後、ジョーダンにオファー
- NIKE ジョーダンにオファーしたい
NIKE(ソニー)の手腕
デビット・フォークへ電話
ジョージ・ラベリング(オリンピックチームのコーチ)
マイケル・ジョーダンの母親に会う
代理人を通さずにマイケル・ジョーダンの母と会う。
- ジョージ・ラベリング(オリンピックチームのコーチ)「直感を大事にしろ」
- ハワード・ホワイト(バスケ部門選手担当責任者)「慎重に」
マイケル・ジョーダンの母親より
- 「言葉に出すことは簡単だけど、肝心なのは行動しろ」
- ジョーダンは1位希望がadidasで、2位はconverse
adidasとconverseのプレゼンの特徴
ソニーは母親にアディダスとコンバースのプレゼンについて話した。
adidas | 最高のもので、革製で子供たちの憧れ 経営者は誰ですか?と聞いてみて下さい。 |
converse | 多くの選手を見たがマイケルは特別だ マイケルが他の違いを聞いてみて下さい。 |
ソニーはこのプレゼンが当たっていたら、マイケルと合わせて下さいと母親と交渉する。
デビット・フォーク(代理人)
フォークは代理人を通さず母親に会ったことに立腹だが、代理人とマイケルとソニーと会うこととする。(次の月曜)
メーカー | ソニーの予想 |
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converse | 手始めに10万ドル |
adidas | 余裕で25万ドル |
フィル・ナイト(CEO)
25万ドルの交渉に反対であったが、25万ドル支払うことを決める。
ピーター・ムーア(デザイナー)
- 選手に合わせた靴を作る。今までにないバスケシューズを作ってくれと頼む(月曜までに)
- 見た目or機能どちらを優先とするか?
シューズの色とNBAの規定
- 赤くして、罰金は宣伝費として払う。
- 罰金が話題になるだろう
ピーターはソールの開発(エアソール)に携わっていた
- デザイナー ピーター・ムーア命名「エアジョーダン」
ピーター・ムーア(デザイナー)、ソニー・ヴァッカロ、ロブ・ストラッサー(バスケ部門マーケティング責任者)
マイケル・ジョーダンとの交渉
マイケルとマイケルのご両親との交渉。
ソニーのプレゼン
金で物は買えますが、不屈の不屈の名声は買えない。
靴はただの靴。誰かがそれを履いた時に意味が生まれる。
マイケルの高校から夢を叶えるまでのストーリー
- 高校のバスケチームに断られたが、NBAへの夢を叶えチャンピオンになる
- アメリカ人は夢を叶える話が好きで、人々はマイケルを祭り上げる
マイケルを虚像に作り上げる
- 高いところまで持ち上げたら、人々は引きずり下ろす
- 虚像の存在になるように、マイケルは努力するだろう
攻撃され、裏切られ、暴露され、恥をかく
- その時、本当の孤独がある、それをマイケルは乗り越える
マイケルは永遠に人々の記憶に残る。
NIKE マイケル・ジョーダンからの返事
adidas | 25万ドルとベンツ380SL赤 |
NIKE | 25万ドル |
ジョーダンからの条件
- マイケルの名前の入った靴の収益の一部をマイケルがもらう
靴に意味をもたせる。マイケルの名前で、靴に価値を持たせる。マイケルは何度も優勝し、MVPを獲得し、オールスター選手となり、最優秀守備選手に選べるはずだと母は言う。
その後、ジョーダンが空中を舞う写真からそのシルエットのロゴを作った
レベニューシェア
マイケル・ジョーダンとのレベニューシェア(収益の一部を分配すること)を認めたことで、今後、様々な選手が要求するであろう危険な前例を作ったかもしれない。レベニューシェアが主流になるだろう。
エアジョーダンの売上
- 初年度 1億6200万ドル
- 現在、エアジョーダンは年間40億ドルを売り上げる
- マイケルはNIKEから年間4億ドルの収入を得ると言われている
関わった人たち | その後 |
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バスケ部門マーケティング責任者 ロブ・ストラッサー | 確信的マーケティングで成功に導いた |
バスケ部門選手担当責任者 ハワード・ホワイト | エアジョーダン部門創設者の1人で、現在同部門の最高責任者 |
CEO フィル・ナイト | 20億ドル以上を慈善事業に寄付 |
デザイナー ピーター・ムーア | ジョーダンが空中を舞う写真からそのシルエットのロゴを作った |
代理人 デビッド・フォーク | 会社を1億ドルで売却 |
五輪チームのコーチ ジョージ・ラヴェリング | 彼の推薦があったから契約が成立したとマイケルは明言する |
- 2003年、ナイキはコンバースを買収
映画「AIR」の登場人物・実在した人物
登場人物 | 俳優 |
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フィル・ナイト/CEO | ベン・アフレック |
ソニー・ヴァッカロ | マット・デイモン |
ロブ・ストラッサー/バスケ部門マーケティング責任者 | ジェイソン・ベイトマン |
ハワード・ホワイト/バスケ部門選手担当責任者 | クリス・タッカー |
ピーター・ムーア/デザイナー | マシュー・マー |
デビッド・フォーク/ジョーダンの代理人 | クリス・メッシーナ |
ジョージ・ラヴェリング/五輪チームのコーチ | マーロン・ウェイアンズ |
デロリス・ジョーダン/マイケルの母 | ヴィオラ・デイヴィス |
ジェームズ・ジョーダン/マイケルの父 | ジュリアス・テノン |